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Soundman BLOG

ラングレーパークからの挨拶状

月に一度のMUSICブログの今回はひねくれ加減で言ったら 80~90’sのUK ROCK史上でも1,2を争えるんじゃないかと思えるこのバンドについて。
プリファブ・スプラウト ( Prefab Sprout )
という北イングランド ニューキャッスル出身のPOPな音と抜群のメロディーセンスを持ち、そこにシニカルな詩を乗せて唄うといった典型的な虚弱体質80'sUK ROCKBANDです。(と勝手に言い切ります。)

大体バンド名を直訳すると”プレハブ構造の芽”っていうんだから・・・・・(苦笑。

そしてそのバンドが発表したアルバムの中でも自分が一番聴いたのがタイトルからして
”おい、、、お前らみたいなよわっちいのがあんなマッチョに喧嘩売ったら駄目だって”
なんて一言言いたくなるような代物。
1988年に発表された彼らの3rdアルバム
『ラングレーパークからの挨拶状(From Langley Park to Memphis) 』 です。
A-langley.jpg
さっきの”おい、おい”の意味は、
ブルース・スプリングスティーンというUSAのブルーカラーを代表するBIGなミュージシャンのデビューアルバムタイトルが
『アズベリーパークからの挨拶 (Greetings From Asbury Park, N.J.) 』
なわけで・・・・。

よく見ると邦題がまんまというだけで、原題は微妙に違うんじゃない?
と思いきや、アルバムの2曲目に”Cars & Girls " というのがあるのですが、
これが強烈にBスプリングスティーンを皮肉ってます。というか直接的に言ってます(汗。
”傍らに女の子を乗せオープンカーでハイウェイをどこまでも突っ走る”的な
いわゆるスプリングスティーンの世界観に対するアンチテーゼなのですが、
当時の自分はリアルなスプリングスティーンの音楽より
それに感化された日本のロッケンロールみたいなものに違和感を感じていて、
それを重ねて共感したことを思い出します。
(スプリングスティーン自体は嫌いじゃなかったので。)

これに関して検索してみるとヴォーカルでソングライターであるパディ・マクアルーンがこう言っているのを発見しました。
「この曲はアンチ・ロックソングなんかじゃない。ブルース・スプリングスティーンが言うところの"人生はハイウェイ"的なメタファーでこの複雑で悲哀に満ちた世の中を表現するのは無理があるってことを言いたかっただけなんだ。」(NME, March 25, 1989)
・・・なるほどネ(笑。

個人的に一番好きな曲は一曲目の”キング・オブ・ロックンロール”
タイトルとは正反対なポップソング。
"Hot dog Jumping frog Albuquerque!"というわけがわかるようなわからないようなサビを思わず口ずさんでしまいます。
こう書くとかなりへんてこな音楽を想像する方もいらっしゃるかもしれませんが、これが、、聴きやすく気持ちよいんですよね~。
しかもこのアルバム、スティービー・ワンダーとかピート・タウンゼントという豪華ゲストが参加、
プロデューサーは当時飛ぶ鳥を落とす勢いだったトーマスドルビー。
実はそこそこ売れたアルバムだったんだということは先ほど検索して再確認しました(汗。

レーベルのキッチン・ウエア・レコードという響きも好きだったなぁ~。
”スティーブ・マックィーン”などこの他のアルバムも秀作ぞろいのプリファブ・スプラウト、
機会があればぜひ聴いてみてください。(まだ解散していないことになってますが・・・・。)

それでは次回かその次位からはいよいよSoundman2010A/Wコレクションの紹介ができると思います。
来春企画も頑張らなきゃ・・・・・。
  1. 2010/07/23(金) 01:21:57|
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Get Happy!

サッカー日本代表、頑張りました。
正直、PK戦での負けは考えると悔しいですが、正直多くの人が予想だにしなかった(私もそうです。)予選リーグ突破は、いろんな問題が山積して手詰まり状態の日本を覆う閉そく感を一瞬吹き飛ばしてくれました。
特にデンマーク戦の勝利の気持ちよさって言ったらなかったですもんね。
あれを生で見損ねた人はずいぶんと損をしたと思います(笑。

今日は月に一度(と先ほど決めましたが・・・・)のMUSICカテゴリーブログ。
その日本代表が起こしてくれたムーブメントのような気分爽快になる一枚を紹介します。

メガネ君のロッカーと言えばこの人、、
いや、、、アイルランド系イギリス人を代表するロッカー、、、。
昔怒れる若者、今も見かけは優しそうだけど怒ると怖いおじさん、、、。
守備範囲が広いポップロックシンガー、、、、。
Mr.なんとかの元ネタ、、、、。
とまぁ、さまざまなキャッチフレーズが浮かびますが、
私の大好きなElvis Costello ( エルビス・コステロ)が The Attractionsを率いて'80年に放った
ずばり”Get Happy!"というタイトルの名盤です。
books_channel_part5-img600x450-1242584304rgbvox19949.jpg

コステロはアルバムを出すごとに様々に変化を加えてくる、まさしくPOP MUSIC の特攻隊長のような人【またこれもキャッチフレーズ(笑】なのですが、このアルバムではR&B、モータウンサウンドを強烈に意識し、小気味よく弾んだ曲が次から次へと繰り出され、聴いているこちらはまさしく”Get Happy!"な気分になります。
今日(昨日)のようにW杯サッカーで日本が負け、少し落ち込んだ時なんかに聴くにはもってこいのアルバムです。理屈抜きにカッコよい。
Soundmanの展示会でも結構な率でコステロをかけることが多いのですが、このアルバムも当然何度もかけています。私にとってはコステロのNo1アルバムかな。同じようなファンも大勢いると思いますが。

ちなみに前述した”見かけは優しそうだけど怒ると怖い・・・・”は私が目撃したこんな場面からです。
武道館で行われたライブでのこと。
ギターを抱えてさっそうと現れたコステロおじさん、(いつの来日かははっきりと言いきれないですがか長髪ひ+ひげで太ってた頃・・・。)唄い出した瞬間、マイクに接触、、、バリバリバリと音が・・・・
感電です・・・・彼は唄うのをやめ舞台袖に何か言ったと思ったらそのまま怒ってギターを投げて引っ込んでしまいました・・・・・。
観客はあっけにとられたまま・・・・茫然。
そして手拍子・・・それはまさにアンコールの風景。
早すぎるって(笑。
その後何もなかったように出てきて感電しなくなったのか、だんだんご機嫌になったコステロおじさん、、、
まさに”GetHappy!”だったのでありました・・・・
違うか、、、。

これから月の終わりか初めにに一回づつくらいMUSICカテゴリーにて音楽ブログ書こうかなと・・・今のところ思ってます、、、(笑。
(今日も6月の4つ目のブログだなんて思いながら書き始めて7月になっちゃいましたが。)


さぁて、、、録画しておいた”ポルトガルvsスペイン”観ようかな。
  1. 2010/07/01(木) 00:05:34|
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1984年 PACIFIC STREET ”Pale Fountains ”

先日お伝えした通り、遅れてきたiPodユーザーになり、
連日青春時代にスピーカーから聴いた音源をiPhoneのイヤフォンから聴いているのですが、
おかげで大幅に減ったのが読書量。

実は現役では世界一有名な日本の作家、村上春樹の”1Q84"(3)、
これを購入したのとほぼ同時期にiPhone購入したものだから、
(1)(2)はあっという間に読んでしまったのに(3)はなかなか進まない事態に陥ってしまってます。
耳から入ってくる音楽に気を取られて読んでも頭に入っていかないんですよね、、、、。
先週の日曜なんか天気も悪かったし、一日家にいたのだから、読めたはずなんですが、
twitterなんかもチェックし始めちゃって・・・・(苦笑。

さてその村上春樹の1Q84という小説は文字通り1984年が舞台なんですが、
先日紹介したエコバニのオーシャンレインってその年に出たアルバムなんだなぁ~と思いながらふと
もう一枚iPhoneに入れたアルバムを裏返したらこれも1984年に出たアルバムだったので、
これも紹介しないとという気に(笑。

1984年というと私がバンド活動とバイトに明け暮れて学生と呼ばれてよいのかなんて思ってた(洋服屋になりたいなんてこれっぽっちも思っていなかった)頃、、、、。
マイケル・ジャクソンのスリラーとチェッカーズの”ギザギザハートの子守唄”がそこいら中から聴こえていた年(調べたらわかったんですが。)です。
英国はリバプールから出てきたネオ・アコースティックムーブメントと呼ばれるギターポップを代表するバンドのデビューアルバムがこいつ。
416PM44MXNL__SS500_.jpg
ペイル・ファウンテンズの”PACIFIC STREET”というアルバム。


[1984年 PACIFIC STREET ”Pale Fountains ”]の続きを読む
  1. 2010/05/29(土) 22:45:35|
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Ocean Rain

iPhoneユーザーになってから、どうしてこれまでiPodを買わなかったのだろうとちょっと後悔しています。

思いつくまま手持ちのCDをiPhoneに入れていっているのですが、90年代前半で、、もっと言えば ”ストーン・ローゼズ””スゥエード”あたりでリアルタイムでのROCK FUNをやめてしまった自分ゆえ、先日当ブログでも取り上げた”ロイド・コール&ザ・コモーションズ”やら”The THE"なんかも含め、必然的に80年代物CDが多くなります。

その中で今iPhoneに入れて一番刺さっているアルバムがこれ。
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”Echo & The Bunnymen" の「Ocean Rain」

イアン・マッカロク率いるサイケデリック・ロックをルーツにもつ通称エコバニが大胆なストリングスアレンジを導入して84年に発表した一枚です。


当時まだカセットテープがデフォルトの音楽ツールだったのですが、親のお下がりの愛車TOYOTA マークⅡ、通称ブタ目マークⅡのデッキでよく聴いたものです。

特に中でも名曲”The Killing Moon"(キリング・ムーン)は夜中何度も千葉の田舎道でハンドル握りながら聴いて吸い込まれてしまうんじゃないかと怖くなった思い出が・・・・(笑。

とにかくアルバム全体を通して漂う張りつめた空気感がたまりません。

人によっちゃ、、、というか多くの人は”何?この暗さ・・・・”となるかと思いますが・・・・。

そんなわけで通勤の波にもまれながらこのキリングムーンを聴くというシュチュエーションが最近のお気に入りだったりするわけです・・・・(汗。

このエコバニ、大成功するとまでいかないまま、解散してしまうのですが、私が思うにフロントマンであるイアン・マッカロクのルックスが可愛かったというのがあだになった気がします。(もっともその後再結成していまでも現役らしいですが・・・。)
とにかく女性ファン比率が高かった、、逆にいえば男のファンが少なかった感あり。
解散後、イアンのソロ公演に行ったのですが、奏でる音と曲間で上がる会場を埋めた女子の黄色い歓声のギャップに戸惑いました。
その時ステージ上のイアンを見て若干引き気味に”しかし、あの逆毛どうやって立てるんだろ?”とぼんやりと思ってたっけ・・・(笑。

そんなわけでこのエコバニは過小評価されている80's UK RockBandの代表と言えるかも・・・。

特にこのOcean Rainは名アルバムだと思います。

もっとも気分が落ちている時はお勧めしませんが・・・・・あとBGMにもダメかも(笑。




  1. 2010/05/26(水) 00:12:46|
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Easy Pieces

SoundmanのModel名はカットソーを除き、
基本、英米の土地(街)の名前から付けているのですが、
今回の秋冬展示会で初お目見えさせたあるJKのModel名にちなんでBGMにしたのがこいつです。
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LLOYD COLE AND THE COMMOTIONS の ”Easy Pieces "。
【名前で連想される通り、ロイドコールというボーカリスト中心のバンドだったのですが、この声には痺れます。先日の夏物展示会のおりのBGMで、ここにも記したThethe(ザ・ザ)のマット・ジョンソンと甲乙つけがたい。】

Model名≒このバンドの出身地 なのですが、その詳細に関しては商品化され店頭へ並ぶ初秋にさせていただきます。
ちなみに昨今のフランツ・フェルディナンドなんて売れてるバンドもここの出身なんですね。


さてさて、またころりと話が変りますが、久々にファッション雑誌紙面にて自分の私物を並べてあれこれ言っております。
04151113_4bc6763a84f5b.jpg
テーマはユーロエッセンス。

"2nd" 6月号 書店・コンビニにて発売中。ぜひご覧ください。

  1. 2010/04/23(金) 23:49:24|
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プロフィール

CHIHIRO IMAI

Author:CHIHIRO IMAI
Soundman (サウンドマン)デザイナー

【BRAND CONCEPT】
テーラード、ワーク、ミリタリー、スポーツとカテゴライズされる20世紀に完成した男服のディティールを掘り下げ、21世紀の視点からリ・デザインするStylish-low-teck clothes (スタイリッシュ・ローテク・クローズ)。


【Soundmanは全国のセレクトショップにて展開しています。http://www.soundman.jp】

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